私がアルテミスをはじめる以前からの友人と会いました。2ヶ月前に会った時は男性だったのですが、今回会ったのは女性になった彼でした。

中学生の頃から性に違和感を持っていた方で私と初めて会った時には女装をはじめたばかりでした。やがて心の中の女性としての自分を強く意識するようになり、数年前から性転換について私も相談を受けるようになりました。彼の複雑な家庭環境や仕事内容、30歳後半の年齢や未婚者である事、更に重い持病も持っている事。様々な要因を考慮すると男性として平穏な人生を続けるのが良いのではないかと思い、性転換までいってしまうことに軽々しく賛成とは言えませんでした。

最近の電話で「手術を本気でやりたいと思う」と相談があったので、私には判断はできないと話し、ご家族の(特にお母様の）ご意見を参考にすること。また、生活に関わる方々の理解を少しでも多く得ることが重要なはずとアドバイスをしました。
彼は職場と家族にきちんと話して、実行に移したようです。

2ヶ月前、まだ男性だった頃の彼の未来は常におぼろげで不安ばかりのような感じでしたが、今回会ってみてその印象はかなり変わって見えました。女性としての人生を歩むことになり新しい未来がなんとなく見えてきたと話していました。また、男性時に抱えていた様々な障害を乗り越えて女性になった今、新たな障害が必ず来ると思うけれど自信と信念を持って前向きに取り組みたいとも語っていました。

彼女のまっすぐな生き様に、友人として、そして同じ女性としてエールを送りたいと強く思いました。